業務でつまずかない、スプレッドシートで覚えたい関数5つ

業務でつまずかない、スプレッドシートで覚えたい関数5つ

スプレッドシートの関数、たくさんありすぎてどれを覚えればいいか迷いませんか。実際の業務でよく使う5つに絞って、何ができるかと「どんな場面で効くか」を具体的に紹介します。

スプレッドシートで業務を効率化したいと思っても、関数の種類が多すぎて、どこから覚えればいいか分からない——そんな声をよく聞きます。書籍やネット記事を見れば何百種類もの関数が紹介されていて、すべて覚えようとすると最初の一歩で挫折してしまいます。

でも実は、毎日の業務で本当に使う関数は、ごく一握りです。私自身、お客さまの業務を効率化するスプレッドシートを作るとき、99%は同じ関数の組み合わせで成り立っています。

今回は、その中でも「これだけは覚えておくと業務が一気に楽になる」5つの関数を、何ができるか、どんな場面で効くかを添えて紹介します。関数の細かい書き方より、「どの場面でこれを使うのか」を覚えるほうがずっと実用的です。

1. SUMIF — 「特定の条件に合う合計」を出す

合計を出すSUMはご存知の方が多いと思いますが、業務で本当に役立つのはSUMIFのほうです。「条件に合うものだけ」の合計を一発で出せます。

たとえば、こんな場面で効きます。

  • 取引先ごとに、その月の請求合計を出したい
  • 経費の中から「交通費」だけの合計を出したい
  • スタッフごとに、その月の労働時間を集計したい

SUMで全部足してから手作業で振り分けていた作業が、関数1つで自動化されます。経費や売上の集計で、いちばん使う関数と言ってもいいくらいです。

SUMIFの使いどころ
SUMIFの使いどころ

2. COUNTIF — 「条件に合うものの数」を数える

SUMIFが「条件に合う合計」なら、COUNTIFは「条件に合う数」を数えてくれる関数です。

業務での出番はかなり多くて、こんな場面で役立ちます。

  • その日に出勤するスタッフの人数を数える
  • 「対応済み」と書かれた問い合わせの件数を数える
  • 月内の取引件数を数える

シフト表に組み込むと、その日の出勤人数を自動で表示できるので、人数不足や偏りに気づけます。タスク管理表で「完了」の数を数えるのも、進捗の見える化に効きます。

3. IF — 「もし○○なら△△」を自動化する

IFは、条件によって表示を変える関数です。「もし金額が10万円を超えていたら『要確認』と表示」「もし在庫が0なら『発注』と表示」のように使います。

業務での効きどころは、確認漏れを防ぐ仕組みづくりです。

  • 在庫が一定数を下回ったら「補充」と自動表示
  • 期限が過ぎているタスクに「期限切れ」と表示
  • 売上が目標を達成したら「達成」と表示

人の目で毎回チェックするのではなく、シートが教えてくれる状態を作れます。「うっかり見落とした」が減るので、ミスを減らす意味で価値が大きい関数です。

4. VLOOKUP / XLOOKUP — 「別の表から情報を引っ張ってくる」

VLOOKUPは少しとっつきにくいですが、覚えると一気に世界が広がります。「商品コードを入力したら、商品名と単価が自動で出る」というような使い方ができます。

最近はXLOOKUPという、より使いやすい後継の関数も登場しています。書き方はXLOOKUPのほうが直感的なので、新しく覚えるならXLOOKUPでもいいでしょう。

業務での効きどころはこんな場面です。

  • 請求書で、商品コードを入れると名前と単価が自動入力
  • スタッフ番号を入れると名前と時給が自動で出る
  • 顧客IDから連絡先や住所を呼び出す

これがあると、毎回同じ情報を手入力する作業がなくなります。「マスタ表」と「日々の入力表」を分けて運用する考え方ができるようになり、スプシの設計が一段レベルアップします。

VLOOKUP / XLOOKUPの使いどころ
VLOOKUP / XLOOKUPの使いどころ

5. TEXT — 「日付や数値の表示を整える」

地味ですが、実は出番が多いのがTEXT関数です。日付や数字を、見やすい形に整えてくれます。

たとえば、「2026-08-25」という日付を「2026年8月25日(火)」と表示したい、「12345」という数字を「¥12,345」と表示したい——こうした「見え方を整える」場面で使います。

請求書や報告書、明細など、人が見るための書類を作るときに必須です。データはそのままに、表示だけを整えるので、計算には影響しません。「見た目を直すのに何度もコピペしている」状態から解放されます。

関数の覚え方のコツ

ここで紹介した5つを、いきなり全部使いこなそうとしなくて大丈夫です。覚え方にもコツがあります。

ひとつ大事なのが、「書き方を暗記しようとしない」こと。関数の書き方は、ネットで検索すればすぐ出てきますし、最近はAIに「合計を条件付きで出したいんだけど」と聞けば、すぐに正しい書き方を教えてくれます。

それより大切なのは、「この場面ではこの関数が効く」と気づけることです。SUMIFを知っていれば、「条件付きの合計を出したい」と思ったときに「あ、関数で一発でできる」と発想できる。書き方を忘れても、調べればいい。

だから関数は、「名前と効きどころ」を覚えるだけで十分です。あとは必要な場面で調べながら使えば、自然と身についていきます。

関数は暗記より発想
関数は暗記より発想

まとめ

スプレッドシートの関数は数百種類ありますが、業務で本当に使うのは一握りです。SUMIF・COUNTIF・IF・VLOOKUP(またはXLOOKUP)・TEXTの5つを「効きどころ」とセットで覚えておけば、日々の業務はかなり楽になります。

大事なのは書き方の暗記ではなく、「この場面ではこの関数が効く」と発想できること。書き方は調べればいい、AIに聞いてもいい。気づけるかどうかが、業務効率化の分かれ目になります。

「自分の業務に、どの関数をどう組み込めばいいか分からない」と感じたら、お気軽に相談してもらえればと思います。日々の作業に合わせて、無理のない仕組みを一緒に考えられます。


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